令和4年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問9を解説|製鋼用電気炉排ガスの集じん
令和4年度 ダイオキシン類特論 問9は、製鋼用電気炉排ガスの集じんと集じんダストに関する問題です。五つの記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
製鋼用電気炉の排ガスは、バグフィルターで集じんするのが一般的で、集めたダストには回収対象となる金属が含まれます。亜鉛めっき鋼などのスクラップを溶かすため、ダストは亜鉛に富み、これが亜鉛回収の原料になります。分かれ目は、ダストの金属組成の数値。亜鉛が高い割合で含まれる点は正しいものの、銅の含有率はこの記述ほど高くはなく、実際はごく微量です。金属組成の一部が過大に書かれている点が誤りで、亜鉛が主役であることを軸に読むと見分けられます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 集じん設備はバグフィルターが一般的で、ろ過温度は数十~250℃の範囲です。 |
| (2) | ○(正しい) | バグハウス入口の排ガス温度が低いほど、処理後のダイオキシン類濃度は低い傾向です。 |
| (3) | ○(正しい) | ダストの粒度は0.1~10 µm 程度の細かいものです。 |
| (4) | ×(誤り) | 亜鉛に富む点は正しいものの、銅はごく微量で、この記述の含有率は過大です。 |
| (5) | ○(正しい) | ダストを100~200℃程度に加熱すると、ダイオキシン類が生成するとの報告があります。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
選択肢(4)は、電気炉ダストの金属組成として亜鉛と銅の含有率を並べていますが、誤りはこの銅の含有率が過大な点にあります。電気炉ダストは亜鉛めっき鋼などのスクラップに由来するため亜鉛に富み、これが亜鉛回収の原料になります。一方、銅はダスト中にごく微量しか含まれず、記述にあるような高い割合では含まれません。亜鉛が多いという事実は正しいので、そこに引きずられて金属組成の数値全体を正しいと判断しないよう注意します。
覚え方
- 電気炉ダストは亜鉛に富む=亜鉛回収の原料。銅は微量。
- 集じんはバグフィルター、粒度は数µm以下の細かいダスト。
- 入口温度を下げると処理後ダイオキシン類濃度は低め。
理解度チェック
Q.
電気炉ダストで回収対象となる主な金属は?
亜鉛です。亜鉛めっき鋼などのスクラップに由来し、ダストに多く含まれます。
Q.
バグハウス入口の排ガス温度を下げると、処理後ダイオキシン類濃度はどうなる?
低い傾向になります。低温ほど再生成が抑えられます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月