令和7年度 公害防止管理者 大規模大気特論 問7を解説|大規模設備のSOx対策
令和7年度 大規模大気特論 問7は、我が国の大規模設備のSOx(硫黄酸化物)対策に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
業種ごとにSOxの抑え方は違います。石炭火力は石灰石を使う湿式石灰石こう法が定番、ごみ焼却はアルカリ剤との反応で除去、鉄鋼の焼結炉では活性コークスを使う乾式脱硫の例があり、製油所では副生する硫化水素を取り除いてから燃料利用します。引っかけの核心は、セメント製造のSOx対策を何で代表させるかです。セメント工程のSOx処理を「活性炭による乾式吸着が主流」と決めつける記述が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | セメント製造のSOx対策が活性炭による乾式吸着が主とする点が誤りです。活性炭乾式吸着をセメント工程の代表とするのは適切ではありません。 |
| (2) | ○(正しい) | ごみ焼却設備ではSOxをアルカリ剤と反応させて生成物を回収します。乾式・湿式でアルカリを使う処理として正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 鉄鋼の焼結炉排ガスでは、近年は活性コークスを用いた乾式脱硫法の導入例もあります。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 製油所の水素化精製で副生した酸性ガスは、硫化水素を除去してから燃料ガスとして利用します。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 石炭火力では安価な炭酸カルシウム(石灰石)を使う湿式石灰石こう法が一般的です。代表的な脱硫法として正しい記述です。 |
選択肢(1)のポイント(ここが誤り)
SOx対策は「どの設備で何を使うか」の対応を覚えるのが定石です。選択肢(1)はセメント製造のSOx対策を活性炭による乾式吸着プロセスが主流だと言い切っている点が誤りです。活性炭の乾式吸着を主流と位置づけるのはセメント工程の代表的なSOx対策の説明として適切ではありません。他の選択肢(石炭火力の湿式石灰石こう法、ごみ焼却のアルカリ剤、鉄鋼の活性コークス乾式脱硫)はいずれも各設備の定番として正しいので、消去法でも(1)が残ります。
覚え方
- 石炭火力の脱硫=湿式石灰石こう法(石灰石=安価)が定番。
- ごみ焼却はアルカリ剤、鉄鋼の焼結炉は活性コークスの乾式脱硫。
- セメント製造を「活性炭乾式吸着が主流」と決めつける記述は誤り。
理解度チェック
Q.
石炭火力発電所で一般的なSOx(脱硫)対策は?
安価な炭酸カルシウム(石灰石)を使う湿式石灰石こう法です。生成物として石こうが得られます。
Q.
鉄鋼プロセスの焼結炉排ガスで近年導入例がある乾式脱硫法は何を使う?
活性コークスを用いた乾式脱硫法です。排ガス中のSOxを吸着・反応で除去します。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 大規模大気特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年6月