令和7年度 大規模大気特論 問4は、正規形プルーム拡散式による煙流中心軸直下の地上濃度を求める計算問題です。正しい値を選びます。
正規形プルーム式に与えられた数値を代入するだけの問題ですが、どこを評価するかで指数項が大きく簡単になります。今回は「煙流中心軸の直下」「地上(z=0)」なので、横方向のずれ y は 0、また地上の鏡像項と実像項がそろって有効煙突高さ He だけ離れた寄与になります。ここを押さえると、残りは Q÷(2π u σy σz)に指数項をかけ、ppm にするため 10⁶ を乗じるだけです。He²÷(2σz²) がちょうど 1/2 になり exp(−1/2)=0.61 が使える設計になっている点が解きやすさの鍵です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3) 約6(ppm)
| 選択肢 | 判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | × | 0.06。正解の約1/100で、桁が2つ小さすぎます。 |
| (2) | × | 0.3。正解の約1/20で、桁が小さすぎます。 |
| (3) | ○(正しい) | 約6。式に代入すると約6ppmとなり、これが正解です。 |
| (4) | × | 30。正解の約5倍で大きすぎます。10⁶や指数項の扱いを誤ると生じやすい値です。 |
| (5) | × | 600。正解の約100倍で、桁が2つ大きすぎます。 |
煙流中心軸の直下・地上なので y=0、z=0 です。まず指数項を見ます。y=0 から最初の exp は 1。地上では実像と鏡像の二つの項がどちらも exp(−He²÷(2σz²)) となり、He=200・σz=200 を入れると指数は −200²÷(2×200²)=−1/2。よって各項は 0.61 で、二つ足して 1.22 です。
次に前の係数 Q÷(2π u σy σz) を計算します。Q=2、u=1.3、σy=250、σz=200 を入れると、分母は 2π×1.3×250×200 ≒ 4.08×10⁵。よって 2÷(4.08×10⁵) ≒ 4.9×10⁻⁶。
最後に全部をかけ、ppm にするため 10⁶ を乗じます。4.9×10⁻⁶ × 1.22 × 10⁶ ≒ 約6(ppm)。したがって正解は選択肢(3)です。
煙流中心軸の直下・地上で評価するとき、横方向 y の指数項はどうなる?
y=0 なので exp(−y²÷2σy²)=1 になります。中心軸上では横方向のずれによる減衰がないためです。
有効煙突高さ He と σz が等しいとき、地上の指数項の合計はいくつになる?
各項が exp(−1/2)=0.61 となり、実像と鏡像の二つを足して1.22です。He²÷(2σz²)=1/2 になるためです。
この問題に関連する用語解説
出典
※ この記事の確認日:2026年6月