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令和2年度 公害防止管理者 大規模大気特論 問1を解説|温位と乾燥断熱減率

令和2年度 大規模大気特論 問1は、大気の熱的性質に関する穴埋め組合せ問題です。空欄ア〜ウに入る語句・数値の正しい組合せを選びます。

この問題のポイント

任意の高度にある気塊を、水蒸気の凝結を伴わずに断熱的に基準の気圧(1000 hPa)の高度まで動かしたときの温度を温位と呼びます。温位が高さによらず一定な層は中立成層で、その層の気温減率は乾燥断熱減率Γd(記号 cd)に等しくなります。乾燥断熱減率の大きさ(絶対値)はおおむね0.01 ℃/m(=約1℃を100 mで下げる割合)です。分かれ目は、アが「温位」か「地上標準温度・基準面温度」か、そしてウの数値が0.01か0.1かという2点です。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(5)

空欄に入る正しい語句

空欄入る語句・数値読み解き
温位気塊を断熱的に1000 hPaの高度へ持ってきたときの温度です。実際の気温そのもの(地上標準温度・基準面温度)ではありません。
乾燥断熱減率記号cd(Γd)で表されます。温位が一定な中立層の気温減率がこれに一致します。
0.01乾燥断熱減率の大きさは約0.01 ℃/m(1℃/100 m)です。0.1 ℃/mは10倍大きすぎます。

ここが分かれ目

まず温位です。気塊を断熱的に1000 hPaの高度まで動かしたときの温度という定義がそのまま温位を指し、その場の実際の気温を表す「地上標準温度」や「基準面温度」ではありません。次にの数値は0.01(℃/m)で、これは約1℃を100 mで下げる割合です。0.1 ℃/mを選ぶと10倍大きく、100 mで10℃も下がることになり実際と合いません。イは温位が一定な中立層の気温減率が乾燥断熱減率に等しいという関係で、ア=温位/イ=乾燥断熱減率/ウ=0.01 の組合せとなり、正解は選択肢(5)です。

覚え方

  • 1000 hPaへ断熱的に戻した温度=温位。中立層は温位が高さによらず一定。
  • 温位一定の層の気温減率=乾燥断熱減率Γd。
  • 乾燥断熱減率は約0.01 ℃/m(1℃/100 m)。桁を1つ間違えないこと。

理解度チェック

Q.

温位とはどのような温度のことか?

ある高度の気塊を、断熱的に基準気圧(1000 hPa)の高度まで動かしたときの温度です。温位が高さによらず一定な層は中立成層で、この温位を使うと高さの違う気塊の安定度を比べやすくなります。

Q.

乾燥断熱減率の大きさはおおよそいくらか?

0.01 ℃/m(=1℃/100 m)です。温位が一定な中立層の気温減率がこの値に一致します。0.1 ℃/mは桁が1つ大きい誤りです。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 大規模大気特論 問題・正解」(公式PDF