令和2年度 公害防止管理者 大気・水質概論 問1を解説|大気汚染防止法の事故時の措置
令和2年度 大気・水質概論 問1は、大気汚染防止法に規定する事故時の措置に関する記述中、下線を付した箇所のうち誤っているものを選ぶ問題です。
この問題のポイント
この問題は、ばい煙発生施設や特定施設で事故が起きたときに、事業者が何を義務づけられるかを問うものです。事故時の措置は、応急の措置を講じて速やかに復旧するよう努めることと、その事故の状況を都道府県知事に通報することの二本立てになっています。
核心は、第2項の通報に関する部分です。第2項が事業者に課しているのは「事故の状況の通報」であって、事故の拡大や再発を防ぐ措置を講じる義務までは規定していません。ここに防止措置の義務を加えると誤りになります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各下線部の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | ばい煙発生施設のほか、特定物質を発生する特定施設を設置する者も対象に含む点は条文どおりで正しい。 |
| (2) | ○(正しい) | ばい煙や特定物質が大気中に多量に排出されたとき、直ちに応急の措置を講じる点は正しい。 |
| (3) | ○(正しい) | その事故を速やかに復旧するよう努めるという努力義務の書き方は正しい。 |
| (4) | ○(正しい) | 事故が起きた旨を都道府県知事に通報する義務がある点は正しい。 |
| (5) | ×(誤り) | 第2項が求めるのは事故の状況の通報で、事業者に拡大・再発防止措置を講じる義務を加える記述は誤りです。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
大気汚染防止法の事故時の措置は、第1項で応急の措置と速やかな復旧の努力義務を、第2項で事故の状況を都道府県知事に通報する義務を定めています。第2項は「直ちに、その事故の状況を都道府県知事に通報しなければならない」という通報の義務にとどまります。
選択肢(5)は、この通報の部分に「その事故の拡大又は再発の防止のための措置を講じ」という義務を加えている点が誤りです。拡大・再発防止のための具体的な措置命令は、通報を受けた都道府県知事の側の権限であり、第2項が事業者に課す義務は状況の通報です。
覚え方
- 事故時の措置=応急措置+復旧の努力義務と、事故の状況を知事へ通報する義務の二本立て。
- 事業者の第2項の義務は通報まで。防止措置の「命令」を出すのは知事の側と押さえる。
理解度チェック
事故時の措置で、第2項が事業者に課している義務は何ですか。
その事故の状況を都道府県知事に通報することです。拡大・再発防止措置を講じる義務までは第2項に規定されていません。
応急の措置と復旧は、義務ですか努力義務ですか。
努力義務です。「応急の措置を講じ、速やかに復旧するように努めなければならない」と定められています。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 大気・水質概論 問題」(公式PDF)
- 大気汚染防止法(事故時の措置)
※ この記事の確認日:2026年7月