令和3年度 公害防止管理者 ばいじん・一般粉じん特論 問10を解説|ガス密度の計算
令和3年度 ばいじん・一般粉じん特論 問10は、温度と静圧が与えられたガスの密度を求める計算問題です。標準状態の密度から、圧力と温度で補正して最も近い値を選びます。
この問題のポイント
ガスの密度は、圧力に比例し、絶対温度に反比例します。標準状態(0℃、101.3 kPa)での密度を基準に、実際の絶対圧と絶対温度の比で補正すれば求まります。分かれ目は2つで、ゲージ圧を大気圧に足して絶対圧に直すことと、温度を摂氏ではなく絶対温度(K)で扱うことです。ここを外すと値がずれます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 値(kg/m3) | 判定 |
|---|---|---|
| (1) | 0.51 | 計算値の約0.69 とは合いません。 |
| (2) | 0.59 | 計算値の約0.69 とは合いません。 |
| (3) | 0.69 | 計算値と一致します。これが最も近い値で、正解です。 |
| (4) | 0.81 | 温度補正を忘れる、または圧力補正を誤ると出やすい値です。合いません。 |
| (5) | 2.07 | 補正の向きを取り違えると出る大きすぎる値です。合いません。 |
ここが分かれ目
まず圧力を絶対圧に直します。静圧はゲージ圧-8 kPa なので、大気圧101.3 kPa を足して絶対圧は93.3 kPaです。次に温度は絶対温度で扱い、200℃は473 K、標準状態は273 K です。密度は圧力に比例・絶対温度に反比例するので、標準状態の1.30 kg/m3 を圧力比と温度比で補正します。
1.30 ×(93.3 ÷ 101.3)×(273 ÷ 473)= 1.30 × 0.921 × 0.577 ≒ 0.69 kg/m3。よって選択肢(3)が正解です。ゲージ圧のまま計算したり、温度を摂氏で扱ったりすると値が合わなくなります。
覚え方
- ガス密度は圧力に比例・絶対温度に反比例。
- 圧力はゲージ圧+大気圧で絶対圧に。負のゲージ圧なら大気圧より小さくなる。
- 温度は必ずK(+273)。摂氏のまま比を取らない。
理解度チェック
Q.
静圧(ゲージ圧)-8 kPa は、絶対圧では何 kPa?
93.3 kPaです。大気圧101.3 kPa に-8 kPa を足します。負のゲージ圧なので大気圧より小さくなります。
Q.
温度が上がると、同じ圧力ではガス密度はどうなる?
小さくなります。密度は絶対温度に反比例するため、温度が高いほど薄くなります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・一般粉じん特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月