公害防止管理者 独学ノート

公害防止管理者 独学ノート
  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. ばいじん・粉じん特論
  4. 令和7年
  5. > 問9 コゼニー・カルマンの式と空隙率

令和7年度 公害防止管理者 ばいじん・粉じん特論 問9 を解説|コゼニー・カルマンの式と空隙率

令和7年度 ばいじん・粉じん特論 問9は、コゼニー・カルマンの式による圧力損失の計算問題です。ダスト負荷が同じ条件で空隙率が0.8から0.9に変わったとき、圧力損失がおよそ何倍になるかを選びます。

この問題のポイント

ろ布などに堆積したダスト層を気体が通り抜けるときの圧力損失は、層がどれだけスカスカか(空隙率)に強く左右されます。コゼニー・カルマンの式では、圧力損失は(1-空隙率)を空隙率の3乗で割った形に比例します。つまり空隙率が大きくなると、分子(詰まり具合)が小さくなり分母(空隙率の3乗)が大きくなるので、圧力損失は急激に下がるのが核心です。0.8と0.9の差はわずかに見えても、3乗の効きで大きな差になります。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)(およそ0.35倍)

計算の流れ

コゼニー・カルマンの式では、圧力損失Δpは空隙率εに対して (1-ε)/ε³ に比例します(ダスト負荷など他の条件は同じなので、この部分の比を取ればよい)。空隙率が0.8のときと0.9のときの値の比を求めます。

空隙率 ε(1-ε)/ε³ の値
0.8(1-0.8)/0.8³ = 0.2 / 0.512 ≒ 0.39
0.9(1-0.9)/0.9³ = 0.1 / 0.729 ≒ 0.137

変化後(0.9)を変化前(0.8)で割ると、0.137 ÷ 0.39 ≒ 0.35 となります。よって圧力損失はおよそ0.35倍に減り、正解は選択肢(2)です。

ここが分かれ目

引っかかりやすいのは「空隙率が増えたのだから損失は増える」と向きを逆に考えてしまう点です。空隙率が大きい=隙間が多い=気体が通りやすい、なので圧力損失は下がります。1より大きい選択肢(4)(5)を選ばないこと。また3乗の効きを忘れて単純な比(0.1/0.2=0.5など)で済ませると、選択肢(3)0.56に引き寄せられます。分子の(1-ε)と分母のε³の両方を必ず計算に入れます。

覚え方

  • コゼニー・カルマンの圧力損失は(1-ε)/ε³に比例。空隙率が上がれば損失は下がる。
  • 効くのはε³。わずかな空隙率の差でも損失は大きく動く。
  • 「隙間が増える=通りやすい=損失減」と向きで覚える。

理解度チェック

Q.

ダスト層の空隙率が大きくなると、圧力損失は増えるか減るか?

減ります。空隙率が大きいほど隙間が多く気体が通りやすいので、コゼニー・カルマンの式でも圧力損失は小さくなります。

Q.

空隙率0.8→0.9で圧力損失がおよそ0.35倍になるのはなぜ?

圧力損失が(1-ε)/ε³に比例するためです。0.8で約0.39、0.9で約0.137となり、その比0.137/0.39がおよそ0.35になります。

この問題に関連する用語解説

令和7年 ばいじん・粉じん特論 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・粉じん特論 問題・正解」(公式PDF

Topへ >>