令和5年度 ばいじん・粉じん特論 問2は、部分集じん率(粒径ごとの集じん率)と粒径分布から、全集じん率が最も高くなるダストを選ぶ問題です。5種類のダストのうち最も全集じん率が高いものを選びます。
同じ集じん装置でも、入ってくるダストの粒径分布しだいで全集じん率は変わります。集じん装置の部分集じん率は大きい粒子ほど高く、微細な粒子ほど低いのが基本です。したがって全集じん率は「各粒径の部分集じん率×その粒径の質量割合」を足し合わせた加重平均になり、捕集しやすい大粒径側に質量が偏ったダストほど高くなります。逆に2.5μmのような微小粒子を多く含むダストは、そこが取りこぼされるので全体が下がります。どのダストの質量が大粒径に寄っているかを見比べるのが分かれ目です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
| 選択肢 | 判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | × | ダストA。質量が捕集しにくい2.5μm側(40%)に最も偏っており、全集じん率は低めです。 |
| (2) | × | ダストB。質量の大半が5.0μm(80%)に集中し、大粒径側が薄いため最高にはなりません。 |
| (3) | × | ダストC。全粒径に均等(各25%)で、捕集しにくい微小側も抱えるため中位です。 |
| (4) | ○ | ダストD。質量がすべて10μm(80%)と20μm(20%)の大粒径側にあり、微小粒子を含まないため全集じん率が最も高くなります。 |
| (5) | × | ダストE。大粒径寄りだが5.0μm成分(30%)を含むぶん、Dには及びません。 |
ダストDは質量がすべて10μmと20μmという捕集しやすい大粒径側にあり、部分集じん率が低い2.5μmや5.0μmの微小粒子を一切含みません。全集じん率は各粒径の部分集じん率を質量割合で加重平均した値なので、部分集じん率の低い微小側に質量がないダストDが最も高くなります。他のダストはいずれも2.5μmや5.0μmに質量を残しており、そこが取りこぼされて全体を下げます。「微小粒子をどれだけ含むか」が全集じん率の高低を分ける急所です。
同じ集じん装置でも、ダストによって全集じん率が変わるのはなぜ?
全集じん率は粒径ごとの部分集じん率を質量割合で加重平均した値だからです。粒径分布が違えば加重平均も変わります。
全集じん率が高くなるのは、どんな粒径分布のダスト?
部分集じん率の高い大粒径側に質量が偏り、微小粒子をほとんど含まないダストです。微小粒子は取りこぼされやすく全体を下げます。
この問題に関連する用語解説
出典
※ この記事の確認日:2026年6月