ラウドネスとは(等ラウドネス曲線・phon・sone)
エコまる
phonとsone、どっちが何の単位だっけ?dBとも違うの?
ラウドネスとは、人が耳で感じる音の大きさのことです。
同じ音圧レベル(dB)でも、周波数によって大きく聞こえたり小さく聞こえたりします。その感じ方を表すのがラウドネスで、phon・soneという単位が出てきます。
騒音・振動概論では、等ラウドネス曲線の読み取りと、phon・soneの定義が正誤問題や計算で問われます。
等ラウドネス曲線とは|同じ大きさに聞こえる音をつないだ線
耳の感度は周波数で変わります。低い音と高い音は聞き取りにくく、同じ大きさに感じさせるには大きな音圧レベルが要ります。
そこで、いろいろな周波数の純音を聞き比べ、同じ大きさに聞こえる音圧レベルと周波数の組み合わせをつないだ線が等ラウドネス曲線です。
たとえば40phonの曲線では、1000Hzの純音は40dBですが、250Hzでは約50dB、63Hzでは約73dBの強い音でないと、同じ大きさには聞こえません。
耳が最も敏感なのは4000Hz付近で、ここでは小さな音圧レベルでも大きく聞こえます。逆に低い音・高い音の端では感度が落ちて、曲線は両端で上に持ち上がります。
同じ曲線上の音はすべて同じ大きさに聞こえる。両端(低い音・高い音)ほど高い音圧レベルが必要で、4000Hz付近でへこむ。曲線が下にあるほど小さい音圧レベルで聞こえる=感度が高い。
この40phonの等ラウドネス曲線を近似してつくられたのが、騒音計のA特性です。耳の感度に合わせて低い音・高い音を差し引く補正になっています。
phonとsoneの違い|「目盛り」と「比例尺度」
ラウドネスを表す単位は2つあり、役割が違います。
phon(フォン)はラウドネスレベルの単位です。1000Hzの純音の音圧レベル(dB)を基準にし、それと同じ大きさに聞こえる音を、その1000Hzの音圧レベルの値で表します。
たとえば「40phon」は、1000Hz・40dBの純音と同じ大きさに聞こえる音、という意味です。1000Hzの音に限れば、phonの値とdBの値は一致します。
sone(ソーン)はラウドネス(音の大きさそのもの)の単位です。1000Hz・40dB(=40phon)の音を1soneと決め、2倍の大きさに感じる音を2sone、3倍を3soneとします。
phonは「同じか/違うか」を表す目盛りで、2倍の大きさを表せません。倍率で大きさを語れるのがsoneです。
2つの関係には決まった目安があります。ラウドネスレベルが10phon増えるごとに、ラウドネス(sone)は約2倍になります。
| ラウドネスレベル | ラウドネス | 感じ方 |
|---|---|---|
| 40 phon | 1 sone | 基準(1000Hz・40dB) |
| 50 phon | 2 sone | 約2倍 |
| 60 phon | 4 sone | 約4倍 |
| 70 phon | 8 sone | 約8倍 |
| 80 phon | 16 sone | 約16倍 |
40phonと80phonは40phonの差で、これは10phonが4回分です。2を4回かけて、ラウドネスは約16倍になります。
騒音・振動概論での問われ方
等ラウドネス曲線の読み取りと、phon・soneの定義・換算が定番です。
令和7年度の騒音・振動概論(問10)では、純音の等ラウドネスレベル曲線をもとに、1000Hz・60dBの純音より小さく聞こえる音を選ばせ、選択肢にdB・phon・soneが混在して出されました。
令和4年度(問10)では、グラフの読み取りで「ラウドネスレベル80phonの純音は40phonの純音の約2倍の大きさに聞こえる」という記述が誤りでした。前述のとおり、80phonは40phonの約16倍です。
令和3年度(問10)や令和2年度(問10)では、4soneに相当する音圧レベルや、60dBから40dBへ減衰したときラウドネスが何分の1になるかを、曲線とsoneの倍率から求める計算が出ています。
令和元年度(問15)では、デシベルを単位とする量を選ばせる問題で、音の大きさのレベル(phon)や音の大きさ=ラウドネス(sone)はデシベルではない、という区別が問われました。
理解度チェック
等ラウドネス曲線で、耳が最も敏感(小さい音圧レベルでも聞こえる)なのはおよそ何Hzか。
4000Hz付近です。低い音・高い音の端ほど感度が落ち、曲線は両端で上に持ち上がります。
phon(ラウドネスレベル)は、何Hzの純音の音圧レベルを基準にしているか。
1000Hzです。1000Hzの純音と同じ大きさに聞こえる音を、その1000Hzの音圧レベル(dB)の値でphon表示します。1000Hzの音ではphonとdBの値が一致します。
ラウドネスレベルが40phonから70phonに増えると、ラウドネス(sone)はおよそ何倍になるか。
約8倍です。10phon増えるごとに約2倍なので、30phon=10phon×3回分で2×2×2=8倍。40phonの1soneが、70phonでは約8soneになります。
音の大きさそのものを倍率で表せる単位は、phonとsoneのどちらか。
soneです。1000Hz・40dBを1soneとし、2倍の大きさを2soneと表します。phonは同じ大きさかどうかを示す目盛りで、倍率は表せません。
まとめ
ラウドネスは人が感じる音の大きさで、等ラウドネス曲線は同じ大きさに聞こえる音圧レベルと周波数の関係を表します。低い音・高い音は感度が低く、4000Hz付近が最も敏感です。
phonは1000Hzの純音の音圧レベルを基準にしたラウドネスレベルの目盛り、soneは40phonを1soneとし10phon増えるごとに約2倍になるラウドネスの単位です。この2つの役割の違いを押さえれば、騒音・振動概論の等ラウドネス問題はぐっと取りやすくなります。
参考
- 株式会社小野測器 技術レポート「騒音計とは」(等ラウドネス曲線・A特性が40phon曲線を近似)
- 等ラウドネス曲線・ラウドネスの基礎(phon=1000Hzの音圧レベル基準、1000Hz・40dB=1sone、10phon増で約2倍)
- 一般社団法人 産業環境管理協会 公害防止管理者等国家試験(騒音・振動概論 令和元〜7年)・公式正答
※ この記事の確認日:2026年6月
まちがえやすいポイント
phonとsone、そしてphonの増分の効きかたに引っかけがあります。
phonが2倍になっても大きさが2倍になるのではありません。ラウドネスが2倍になるのは10phon増えたときで、40phonと80phonでは大きさは約16倍です。倍率で語れるのはsone、phonは1000Hzの音圧レベルを基準にした目盛りです。