令和3年度 公害防止管理者 大気有害物質特論 問7を解説|事故時の措置
令和3年度 大気有害物質特論 問7は、特定物質の事故時の措置に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
漏洩・飛散時の周辺への警告と風上への退避、空気より重いガスが低所にたまる傾向への対応、引火・爆発の危険がある物質での着火源除去、水に溶けやすい物質の多量の水による水洗除去などが問われます。分かれ目は、漏洩箇所や漏洩の程度を「におい」で探知してよいかです。有害な特定物質を鼻で嗅いで探ろうとすれば、吸い込んで中毒する危険があります。においを嗅いで探知すると書かれていたら、安全の原則に反する誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 被害の及ぶ区域内の人々に警告し、風下の人々を風上の安全な場所へ退避させるという正しい措置です。 |
| (2) | ○(正しい) | 空気より重い物質は低所にたまりやすいので、拡散が速やかに行われるように措置するという正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 引火・爆発の危険がある物質では、着火源を速やかに取り除き、爆発性混合気をつくらないようにするという正しい措置です。 |
| (4) | ×(誤り) | においを嗅いで漏洩箇所や漏洩の度合いを探知するとした点が誤りです。有害物質を吸い込んで中毒する危険があり、においで探知してはなりません。 |
| (5) | ○(正しい) | 水に対する溶解度が大きい物質は、一般に多量の水で水洗除去するという正しい記述です。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
事故時の措置は「作業者自身の安全確保」が大前提です。特定物質の多くは有毒で、においを嗅ごうと顔を近づければ、その有害ガスを吸い込んで中毒する危険があります。したがって、漏洩箇所や漏洩の程度を鼻でにおって探知する、という行為はしてはなりません。漏洩の探知は、検知器・検知管など安全な方法で行い、防護具を着けて風上から近づくのが原則です。選択肢(4)は、危険な確認方法を正しい措置のように書いた引っかけで、「においで探る」という部分が誤りです。
覚え方
- 有害ガスはにおいで探知しない。検知器・検知管を使い、防護して風上から。
- 退避は風下の人を風上へ。空気より重いガスは低所対策。
- 引火・爆発物質は着火源除去。溶けやすい物質は多量の水で水洗。
理解度チェック
Q.
漏洩箇所や漏洩の度合いを、においを嗅いで探知してよい?
いいえ。有害物質を吸い込む危険があるため、においで探知してはなりません。検知器・検知管など安全な方法で確認します。
Q.
漏洩・飛散時、人々はどちらへ退避させる?
風下の人々を風上の安全な場所へ退避させます。空気より重いガスは低所にたまる点にも注意します。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 大気有害物質特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月