令和7年度 公害防止管理者 大気特論 問2を解説|石炭の性状
令和7年度 大気特論 問2は、石炭の性状に関する穴埋め問題です。文中のア~ウに入る語句の正しい組合せを選びます。
この問題のポイント
石炭は炭化が進む(石炭化度が高まる)ほど、揮発分が抜けて固定炭素の割合が増えていくのが基本です。固定炭素が多く揮発分の少ない石炭ほど火がつきにくくなるため、着火温度は上がる方向に動きます。最後の空欄は、コークス用炭で最重要となる粘結性をどう測るかという話で、加熱したときに石炭がどれだけ膨らむかを示す膨張度がその推定に用いられます。固定炭素と揮発分の比である「燃料比」は石炭化度の指標であって、粘結性そのものを表す量ではない点が引っかけです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
各選択肢の正誤
| 空欄 | 入る語句 | 読み解き |
|---|---|---|
| ア | 増加 | 石炭化が進むと揮発分が抜け、固定炭素の割合は増えていきます。 |
| イ | 上昇 | 揮発分が少なくなると火がつきにくくなり、着火温度は上がります。 |
| ウ | 膨張度 | コークス用炭で重要な粘結性は、加熱時の膨らみ(膨張度)で推定します。 |
ここが分かれ目
引っかけは最後のウです。固定炭素と揮発分の比である燃料比は石炭化度(炭化の進み具合)を表す指標で、ア・イの傾向とも関係しますが、粘結性そのものを推定する量ではありません。コークスを作るときに必要なのは「軟化して塊になり、適度に膨らんで固まる」性質で、それを示すのが加熱試験で測る膨張度です。ア=増加、イ=上昇まで合っていても、ウを燃料比にすると誤りになります。
覚え方
- 石炭化が進む=固定炭素が増え、着火温度は上がる(火がつきにくくなる)。
- 燃料比=固定炭素/揮発分は石炭化度の指標。粘結性の指標ではない。
- 粘結性(コークス適性)の推定は膨張度で行う。
理解度チェック
Q.
石炭化が進むと、固定炭素の割合と着火温度はどう変わる?
固定炭素の割合は増加し、着火温度は上昇します。揮発分が抜けて火がつきにくくなるためです。
Q.
コークス用炭で重要な粘結性を推定するのに用いる量は?
膨張度です。燃料比は石炭化度の指標であり、粘結性そのものを表すものではありません。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 大気特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年6月