令和4年度 公害防止管理者 大気特論 問15を解説|窒素酸化物の化学分析法
令和4年度 大気特論 問15は、JISによる排ガス中の窒素酸化物(NO+NO2)の化学分析法のうち、定量下限が最も小さいものを選ぶ問題です。
この問題のポイント
定量下限が小さいとは、それだけ低い濃度まで正確に測れる=感度が高いということです。選択肢に並ぶのは吸光光度法やイオンクロマトグラフ法など複数の分析法で、それぞれ測れる濃度の下限が違います。分かれ目は、発色を利用する吸光光度法の中でも、還元処理を組み合わせて低濃度でも鋭敏に色を出せる亜鉛還元ナフチルエチレンジアミン吸光光度法が最も定量下限が小さい点を押さえられるかです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)
各選択肢の判定
| 選択肢 | 判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | × | イオンクロマトグラフ法。測定は可能ですが、定量下限が最も小さいわけではありません。 |
| (2) | × | ナフチルエチレンジアミン吸光光度法。感度は高いですが、還元を加えた(3)ほどではありません。 |
| (3) | ○ | 亜鉛還元ナフチルエチレンジアミン吸光光度法。この中で定量下限が最も小さい方法です。 |
| (4) | × | フェノールジスルホン酸吸光光度法。定量下限は(3)より大きくなります。 |
| (5) | × | ザルツマン吸光光度法(NO2のみ)。対象が限られ、定量下限が最も小さいものではありません。 |
選択肢(3)のポイント
ナフチルエチレンジアミンを使う吸光光度法は、NO2由来の亜硝酸イオンと反応させて赤紫色に発色させ、その濃さで濃度を測る鋭敏な方法です。ここに亜鉛による還元を組み合わせると、NOから変換された分も含めて発色に取り込めるため、低い濃度でもしっかり色が出て、定量下限が最も小さくなります。単なるナフチルエチレンジアミン法(2)よりさらに低濃度まで測れる、という点が(3)を選ぶ決め手です。「還元を足すほど低濃度に強くなる」とイメージしておくと選びやすくなります。
覚え方
- 定量下限が小さい=低濃度まで測れる(高感度)。
- NOx化学分析で最も定量下限が小さいのは亜鉛還元ナフチルエチレンジアミン吸光光度法。
- 発色系+還元処理の組合せが低濃度に強い。
理解度チェック
Q.
「定量下限が最も小さい」とはどういう意味?
それだけ低い濃度まで正確に測れる、つまり感度が高いという意味です。
Q.
亜鉛還元を加えると何が有利になる?
NOから変換された分も発色に取り込めるため、より低濃度まで測れるようになり定量下限が小さくなります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 大気特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月