令和3年度 公害防止管理者 大気特論 問15を解説|化学発光方式NOx計の測定誤差
令和3年度 大気特論 問15は、JISの化学発光方式NOx自動計測器において、NOの濃度が実際よりも高く測定される可能性がある場合を選ぶ問題です。
この問題のポイント
化学発光方式は、NOとオゾンの反応で出る光の量からNOを測ります。NO2を含めたNOx全体を測るときは、コンバーターでNO2をNOに変えてから測定します。ここで、コンバーターが本来変換すべきでないアンモニア(NH3)まで余分にNOへ変換するようになると、そのNOが上乗せされてNOが実際より高く出ます。CO2の共存や除湿器での溶解損失、コンバーターやオゾン発生器の性能低下は、いずれも測定値が低めに出る向きの要因です。「NH3→NOの変換が増える=NOが上乗せ」で高く出る、が分かれ目です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(該当しない) | CO2の共存は発光を弱める向きに働くため、高くではなく低めに出る要因です。 |
| (2) | ×(該当しない) | 除湿器でNOxが溶けて失われると、測定値は低めに出ます。 |
| (3) | ×(該当しない) | コンバーターのNO2→NO変換効率が下がると、NOxが低めに出る要因です。 |
| (4) | ○(該当する) | NH3が余分にNOへ変換され上乗せされるため、NOが実際より高く出ます。 |
| (5) | ×(該当しない) | オゾン発生器の性能低下は発光量を減らし、測定値は低めに出ます。 |
選択肢(4)のポイント(ここが決め手)
化学発光方式は、コンバーターでNO2をNOに変えてから、NOとオゾンの反応による発光でNOxを測ります。このコンバーターが、本来対象でないアンモニア(NH3)までNOに変換する効率が上がると、共存するアンモニア由来のNOが測定値に上乗せされ、NOが実際より高く測定されてしまいます。ほかの選択肢(CO2による発光抑制、除湿器での溶解損失、変換効率やオゾン発生器の性能低下)は、いずれも信号が弱まって低めに出る向きの要因です。「上乗せ=高く、損失や抑制=低く」という向きの整理が判断の軸になります。
覚え方
- NH3が余分にNOへ変換されるとNOが上乗せされ高く出る。
- CO2共存・溶解損失・性能低下は、いずれも低めに出る向き。
- 「上乗せ=高く/損失・抑制=低く」で向きを整理する。
理解度チェック
化学発光方式でNOが実際より高く出るのはどんなとき?
コンバーターのアンモニア変換効率が上がったときです。NH3がNOに変わって上乗せされ、NOが高く測定されます。
オゾン発生器の性能が低下すると測定値はどうなる?
低めに出ます。NOとオゾンの反応による発光量が減るため、実際より小さく測定されます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 大気特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月