令和元年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問20を解説|ごみ焼却排ガスの有害物質
令和元年度 大気関係技術特論 問20は、ごみ焼却設備で発生する排ガス中の有害物質などに関する問題です。塩化水素・硫黄酸化物・NOx・ダイオキシン類などの記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
ごみ焼却では、廃棄物の成分に応じて塩化水素や硫黄酸化物が発生し、NOxの大部分は廃棄物中の窒素に由来するフューエルNOxになります。分かれ目はダイオキシン類の由来で、その多くは燃焼や排ガスが冷える過程で新たに生成するものであり、廃棄物中に元々含まれていたものが主ではありません。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 塩化ビニル樹脂など塩素系プラスチックの焼却で、塩化水素が発生します。 |
| (2) | ○(正しい) | たんぱく質系厨芥類や加硫ゴムなど硫黄を含むものの焼却で、硫黄酸化物が発生します。 |
| (3) | ○(正しい) | 生成するNOxの大部分は、廃棄物中の窒素に由来するフューエルNOxです。 |
| (4) | ○(正しい) | ばいじん中の未燃分の割合は、数%以下です。 |
| (5) | ×(誤り) | ダイオキシン類の多くは燃焼・冷却の過程で新たに生成し、元々含まれていたものが主ではありません。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
ダイオキシン類のほとんどが廃棄物中に元々含まれていたものとする点が誤りです。ごみ焼却で排出されるダイオキシン類の多くは、焼却炉の燃焼や排ガスが冷える過程(およそ300~400℃付近)で、塩素と有機物などから新たに生成します。元々廃棄物に含まれていた分よりも、燃焼・冷却時に生成する分の寄与が大きいと考えられています。だからこそ、排ガスの急冷などで生成を抑える対策がとられます。
覚え方
- ダイオキシン類は焼却・冷却の過程で生成(元々の含有が主ではない)。
- 塩素系プラ→塩化水素、硫黄分→硫黄酸化物。
- ごみ焼却のNOxは大部分がフューエルNOx(廃棄物中の窒素由来)。
理解度チェック
Q.
ごみ焼却で発生するダイオキシン類は主にいつ生じる?
燃焼や排ガスが冷える過程で新たに生成する分が多くを占めます。元々含まれていたものが主ではありません。
Q.
塩化ビニル樹脂を焼却すると発生する有害ガスは?
塩化水素です。塩素系プラスチックの焼却で発生します。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月