令和7年度 公害防止管理者 水質有害物質特論 問14を解説|窒素系イオンのイオンクロマト
令和7年度 水質有害物質特論 問14は、イオンクロマトグラフィーによるアンモニウムイオン・亜硝酸イオン・硝酸イオンの検定に関する問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
イオンクロマトグラフィーでは、陽イオンのアンモニウムイオンは陽イオン交換体、陰イオンの亜硝酸イオンや硝酸イオンは陰イオン交換体のカラムで分離します。問われるのは、この分離の仕組みと試料の扱い方です。引っかけの核心は亜硝酸イオンの保存条件で、亜硝酸イオンは不安定で変化しやすいため、直ちに試験できない場合は低温で保存します。選択肢(4)は「常温で保存」としている点が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | アンモニウムイオンを定量する分離カラムには、陽イオン交換体を用います。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | アンモニウム・ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウムの分離度が1.3以上となる溶離液を用います。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 亜硝酸イオンを定量する分離カラムには、陰イオン交換体を用います。正しい記述です。 |
| (4) | ×(誤り) | 直ちに試験できない場合はクロロホルムを加えて低温で保存します。「常温で保存」とする点が誤りです。 |
| (5) | ○(正しい) | 亜硝酸イオンと硝酸イオンの同時定量が可能です。正しい記述です。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
亜硝酸イオンは酸化されて硝酸イオンに変わるなど不安定で、時間がたつと値が動きやすい成分です。そのため試料採取後は直ちに試験するのが原則で、直ちに行えない場合はクロロホルムを加えたうえで低温(冷暗所)で保存し、変化を抑えます。選択肢(4)は保存条件を「常温で保存」としている点が誤りで、正しくは低温保存です。不安定な成分は冷やして保つ、と方向でおさえます。
覚え方
- 亜硝酸イオンは不安定→直ちに試験、保存は低温(常温はNG)。
- アンモニウム(陽イオン)は陽イオン交換体/亜硝酸・硝酸(陰イオン)は陰イオン交換体カラム。
理解度チェック
Q.
亜硝酸イオンを直ちに試験できないときの保存は?
クロロホルムを加えたうえで低温(冷暗所)で保存します。常温では保存しません。
Q.
アンモニウムイオンの分離カラムは陽イオン・陰イオンのどちらの交換体?
陽イオン交換体です。陰イオンの亜硝酸・硝酸イオンは陰イオン交換体で分離します。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 水質有害物質特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月