令和元年度 公害防止管理者 水質有害物質特論 問4を解説|六価クロム排水の処理フロー
令和元年度 水質有害物質特論 問4は、クロム(Ⅵ)排水の処理フロー図で、各槽に加える薬剤A~Dの組合せを選ぶ問題です。最も適切な組合せを選びます。
この問題のポイント
六価クロム排水は、まず酸性にして還元剤で三価へ落とし、次にアルカリで中和して水酸化物として沈め、高分子凝集剤でフロックを大きくして沈殿・ろ過する、という順で処理します。分かれ目は還元の条件で、六価クロムの還元は酸性側で亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO3)などの還元剤を使う点です。したがって硫酸で酸性にし、NaHSO3で還元、NaOHで中和、最後に高分子凝集剤という並びの選択肢(3)が正解です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)
各槽に入る薬剤
| 記号 | 薬剤 | 役割 |
|---|---|---|
| A | H2SO4 | 硫酸で排水を酸性にし、還元反応が進みやすいpHに調整します。 |
| B | NaHSO3 | 亜硫酸水素ナトリウムが還元剤として働き、六価クロムを三価へ還元します。 |
| C | NaOH | 中和槽でアルカリを加え、三価クロムを水酸化物として沈めます。 |
| D | 高分子凝集剤 | フロックを大きくして沈殿・ろ過での分離を助けます。 |
ここが分かれ目
取り違えやすいのは、還元と酸化の別、そして凝集剤の位置です。六価クロムは酸性側で還元して三価に変えるのが定石で、ここに次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)のような酸化剤を入れると逆効果になります。またDには沈殿を助ける高分子凝集剤が入り、ここに還元剤(NaHSO3)を置く並びは誤りです。「酸で還元→アルカリで沈める→凝集剤」の流れで、A=H2SO4、B=NaHSO3、C=NaOH、D=高分子凝集剤となる選択肢(3)が最も適切です。
覚え方
- 六価クロムは酸性で還元→アルカリで中和沈殿→高分子凝集剤の順。
- 還元剤はNaHSO3(酸化剤NaClOではない)。
- 凝集剤(D)は最後。還元・中和と入れ替えない。
理解度チェック
Q.
六価クロムを還元するのは酸性・アルカリ性のどちら側?
酸性側です。硫酸で酸性にしてNaHSO3で三価へ還元し、その後アルカリで沈めます。
Q.
還元剤としてこのフローで使うのは?
NaHSO3(亜硫酸水素ナトリウム)です。NaClOは酸化剤なので還元には使いません。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 水質有害物質特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月