令和2年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問18を解説|酸化還元装置の維持管理
令和2年度 汚水処理特論 問18は、酸化還元装置とその維持管理に関する正誤問題です。ORP計を使った制御や点検の記述が並びます。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
酸化還元反応は、酸化還元電位(ORP)を測って酸化剤・還元剤の注入を制御します。ここで問われる引っかけは、ORP計とpH計の校正のちがいです。pH計は標準液(緩衝液)を使った検量線での校正が定期的に要りますが、ORP計は検量線を用いた校正を行わないのが実情で、指示値がおかしくないかを標準液で確認する程度にとどまります。「pH計と同様に検量線校正が必要」とする書き方が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | ORP計で電位を監視し、所定電位になるように酸化剤や還元剤を注入します。正しい記述です。 |
| (2) | ×(誤り) | ORP計に検量線を用いた校正が必要とする点が誤りです。ORP計は検量線校正を行いません。 |
| (3) | ○(正しい) | 電極面の汚れを清掃し、硫酸鉄(II)溶液などで指示値を確認します。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 次亜塩素酸ナトリウムやオゾンでCODを化学的酸化する場合は、通常ORP制御は行いません。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 着色排水の脱色では、酸化剤の添加量をあらかじめ実験で決定します。正しい記述です。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
pH計は、既知のpHをもつ標準液を使って傾きとゼロ点を合わせる校正が定期的に必要です。一方ORP計は、電位そのものを読む計器で、検量線を用いた校正はしません。日常の点検は、電極面の汚れを落とし、硫酸鉄(II)溶液のような指示値のわかる液で値がずれていないかを確かめる、という確認が中心です。選択肢(2)は「pH計と同様に検量線を用いた校正が定期的に必要」とした点が誤りで、ORP計とpH計の管理方法を同じにしてしまっています。
覚え方
- pH計=標準液で検量線校正。ORP計=検量線校正はしない(指示値の確認のみ)。
- ORP制御は酸化剤・還元剤の注入量を電位で自動調整するしくみ。
- 電極点検は汚れの清掃+既知液での指示値チェック。
理解度チェック
Q.
ORP計はpH計と同じように検量線で校正する?
いいえ。ORP計は検量線を用いた校正を行いません。硫酸鉄(II)溶液などで指示値を確認する点検が中心です。
Q.
ORP計はどんな制御に使う?
酸化還元電位を監視し、所定の電位になるように酸化剤や還元剤の注入量を調整する制御に使います。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月